残業手当制度を構築する難しさ

 

 新聞は日経新聞を読んでるのですが、日経新聞は労働関係の記事が充実してると思ってますし、とても勉強になります。

 昨日3/6には、SCSK(株)さんの新しい取り組みが紹介されていて、とてもユニークな制度なので、備忘録も兼ねて所見を記事にしておきます。

 

 その概要は、34時間分を固定残業として、実際の残業時間に応じて最大34時間分がさらに上乗せされるというものです。
 記事を読まれていない方向けに、↓にイメージ図をアップしてみました。

SCSK(株)さんの新しい取り組み・イメージ(拡大可)

SCSK(株)さんの新しい取り組み・イメージ(拡大可)

 残業しない人ほど残業手当が大きい、残業を多くやるより早く切り上げる方が得な制度なので、いわゆるダラダラ残業を抑止できる美しい制度なのですが、“ただ1点だけ”リスクを感じました。

 

 それは、(この制度は)社員に均等に同じ量の仕事を与える場合は制度のメリットが上手く機能するけど、下世話な言い方をすれば、残業をしない人ほど得をする=時間内に効率よく働いて仕事をこなす人だけでなく楽をしたがる、仕事を避けたがるような社員も得をすることになる、

綺麗な言い方をすれば、特に重要な仕事の場合などに、(上司から見て)特に頼れる、仕事のできる人に仕事を与えることが積み重なると、その頼れて仕事もできる人の仕事量そのものが増えてしまって、その人の減収につながるリスクです。

 もっとも同じ記事に「総人件費は現状よりも増える可能性はあるが、従業員の労働時間を短くする姿勢を鮮明にして、優秀な人材の確保などにつなげる」とありますので 、私が考える程度の下世話なリスクなどは超越した経営判断と思いますし、後々厚生労働省のパンフレットなどで“残業抑制の好事例”などと紹介されるかもですね!

 

 同社さんの場合、会社四季報には「(残業削減)4~9月期は平均18時間弱と20時間以下の目標を達成」とありますので、従前から残業削減に取り組んで成果を挙げておられて、こういう制度が運用可能な企業風土が培われていると思われますので、

この記事を見られた企業さんなどが、『おっ、これいいね!』などと真似ようにも、すぐには上手く機能しない可能性には注意かなぁとは思いました。

 

 あと、同じ記事に「各社の取り組み」というものも紹介されていたのですが、

月に1度の幹部会で長時間労働者を発表し、該当者を指導(日立ソリューションズ(株)さん)

『これ、結構いいんじゃない!!』と思いました。

 

[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”srf02.png” name=”社長”] 「○○部長。あなたの部のAクン、先月の残業が70時間になってんだけど、これは何か特殊要因でもあったのかね?」[/speech_bubble]
みたいな感じでしょうかね (^^;A(それとも直接幹部会に出席して指導を受けるのかな???)

 でもこうやって幹部会や経営会議の議題にすれば、指摘された側もそのまま放置はできないので、ラインとしての指導や業務量調整が機能する気がしますね。

 うんうん、これいいです(笑)

 

 そういうわたしも、お客さまに残業制度を相談されたからと言って、即座に妙案をご提案できます!などということはなく(^^;A このような世間の好例をコツコツ拾いながら、引き出しにストックしておくの繰り返しです。

 (偽装バリバリ対策を含む)残業手当対策、残業時間抑制対策には、SCSK(株)さんのように、会社の実情に合わせて固定残業制をアレンジしていくのが効果的かなぁとは思いますけども。

 

 それではまたの機会に。ご訪問ありがとうございました (^^/

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